今回は最大出力30WでPCを充電することもできるモバイルバッテリー、CIO SMARTCOBY Pro 30Wを紹介する。
CIOとは?
2017年に大阪で設立された充電器メーカーで、製品の小ささと性能の高さに定評がある。
最近では、クラウドファンディングサイト「Makuake」でモバイルバッテリー部門第1位を獲得している。
新製品の初期ロットには不良品が多いらしい。(各サイトのレビューよりその傾向がある気がする。)
なお、私の使っているものは問題なく、快適に使用できている。
SMARTCOBY Pro
まず簡単にスペックを紹介する。
- 10000mAh
- PD 30W対応
- パススルー機能(本体に蓄電しながら、デバイスを充電できる機能)
- Type-C, USB-A搭載
- デジタル残量表示機能
- カードサイズ
この製品のウリは、「世界最小級で高出力のモバイルバッテリー」で、iPhoneなどのスマートフォンはもちろんのこと、iPadシリーズやM1 MacBook Air/Proへの充電も可能となっている。(PD30W以下で充電できるものならなんでもOK)
私が実験したところ、MacBook Pro 14インチ(M1 Pro 10/16)でも充電することはできたが、作業内容によっては充電が追いつかないことがあった(ないよりはマシ)。
以前までPD30WなどのMacを充電できるレベルの出力に対応しているモバイルバッテリーは、1万円近くして20000mAhみたいなバカでかいものばかりだったので、このサイズ感と容量でPD30Wの出力ができるのは非常に革新的だ。
注意事項
Amazonのレビューなどを見ていると、モバイルバッテリーの表示容量=充電できる容量との認識を持っている方を散見する。
一見、正しいように思えるが実は間違いなのだ。
モバイルバッテリーの容量は、あくまでモバイルバッテリーが吐き出せる電気の量であり、それが100%デバイスに充電されるわけではないのだ。
モバイルバッテリーからデバイスに充電する過程には、ケーブルがあったり様々な回路があったりする。
車を走らせると空気の抵抗を受けるように、電気回路を通る電気にも抵抗がかかり、熱に変換されるなどして失われてしまう。
充電過程でエネルギーロスをどのくらいするかというのは製品によって全く異なるものなので、一概には言えないが、iPhoneの充電回数から算出すると純粋に充電に使われるのは6000mAh程度なので注意して欲しい。(つまりiPhone 2回分くらい)
もしこの説明を聞いて、容量に不安があるようであれば20000mAhなどの本製品よりもさらに大容量の製品をおすすめする。
実際に使用してみた!
以前は、Anker PowerCore 5000という小型モバイルバッテリーを使用していて、小型かつ軽量で気に入ってはいたのだが、昨今のデバイスのバッテリー容量を考えると容量が少し心もとないのと出力的な不満があった。
本製品の容量は以前使用していたものに比べて2倍になっているにも関わらず、重さも50g程度しか増えていないので、持ち運んでいて負担を感じることはなかった。
またモバイルバッテリーはインジケーター表示が主流の中、本製品はデジタル表示故にあとどのくらい充電できるのかそこそこ正確に把握できたり、高速充電中か否かということがはっきりわかるのでとても重宝している。
本製品を導入してから3ヶ月ほど経過したが、Macも充電できるしiPhoneも充電できるので非常に満足している。
持ち運びの機動性を考えると、この製品がベストだと思う。
ちなみに、本製品の関連商品としてSMARTCOBY Pro PLUGというモデルがあるのだが、本製品の強みであるバッテリー残量のデジタル表示は搭載されておらず、プラグが搭載されている分重くてデカイ(それに2000円くらい高い)。
出張が多い人や極限まで持ち物を減らしたい人にはおすすめだが、純粋なモバイルバッテリーが欲しい人にはおすすめしない。
ちなみに私は、RAVPOWERの窒化ガリウム90W充電器を持ち歩いているので、購入するつもりはない。
まとめ
小型かつ軽量でPCを最低限充電できるようなモバイルバッテリーが欲しいという方には大変おすすめの製品である。
最近のデバイスはバッテリー持ちが良いが、出先で何かトラブルがあったときや充電を忘れたとき、災害などに備えて1つ持っていても良いのではないだろうか?